カート

ショッピングカートに商品は入っていません

お買い物へ進む

革絞り技法(ウェットフォーミング)で鞄を作る方法

「革絞り」興味があるけど、どうやって作っているんだろう?小物が多いけど、大きなものは作れないのかな…?と思ったことのあるレザーファンの方もいるのではないでしょうか?

ランドセルで有名な鞄工房山本が、新しく立ち上げたブランド「MONTBOOK -モンブック‐ 」では革絞り技法を使った鞄を作っています。生産者だからこそお話できる革絞りの鞄作りについて、ご紹介したいと思います。

 

革絞り技法とは?

ヌメ革の「可塑性」という水に濡らすと革が伸び、そのままの状態で乾くと、形を維持できるという性質を利用した技法で、革を立体成型することができます。主に革靴の甲を製作する際に使われます。

昔のヨーロッパでは革絞りの鞄もあったそうですが、今ではあまりみかけることは無くなったそうです。なぜなら、革絞りをするにはとても時間と手間、そして技術が必要だからです。

 

革絞り技法を使って鞄を作る方法

準備物

  • 木型
  • 釘またはクランプ(作る工程によって必要なものが代わります)
  • 革包丁
  • 縫製に使うミシン・糸・針
  • ニス(コバ面の処理のため)
  • バフ(コバ面を磨くため)

手順

通常の鞄であれば、おおまかに言うと以下の5ステップで完成します。

  1. 型入れ(革に取り都合よくパーツを配置する)
  2. 裁断
  3. 下準備、パーツづくり
  4. 縫製
  5. 仕上げ

 

しかし、革絞りは縫製に進むまでに非常にたくさんのステップを踏まなければなりません。

 

  1. デザイン案が決まったら、木型を作ります。
    理想の曲線にするために何度も型を作り直すこともあります。
  2. 革を裁断します。
    型よりも革を大きく裁断します。その後、型に合わせて引き伸ばし、固定するためです。
  3. 革を水で濡らし、型に押し付けます。
  4. 革を木型に打ち付けます。または、凸型にはめて、凹型で押し込み、固定します。
  5. 革が伸び形が固定されるまで、乾燥させます。(約3日)
  6. 型から外します。
    1度革に形がついたら、木型から外します。
  7. 内側の革を乾燥させます(約3日間)
  8. 革が完全に乾いたら、型から外し、やっと縫製に入ります。

 

時間をかけて丁寧に一枚の革を木型にあうように伸ばしながら成型することで、普通であればバッグの表面にある縫製の糸目がなくなり、直線と曲線が組み合わさったなんとも芸術的な鞄が出来上がります。

革絞り技法をつかって鞄を作ることはこのように普通の鞄を作るより何倍もの時間と労力がかかりますが、「一度失われた技術は戻ってこない。」と考え、私達は手間がかかっても挑戦しています。

 

革絞り技法を使って作れる他のアイテム

リュック・ショルダーバッグ 難易度★★★★★

革が大きくなれば大きくなるほどシワにならないように伸ばすのが難しく、また鞄としてもパーツが多いので、リュックとショルダーバッグは革絞り技法を使って作る最高難易度のアイテムといえます。

ショルダーバッグはすでに販売を開始しており、こちらのページから購入することができます。

 

トラベルポーチ・円筒形ペンケース・財布 難易度★★★★

革絞りを両側に使い、それらのパーツをファスナーでつなぐために縫製するのが難しい工程となります。
革絞りにだんだん慣れてきたら挑戦してみたいですね!

 

台形のペンケース 難易度★★★

革絞りを片面に使います。やはり、パーツをファスナーでつなぐために縫製するのが難しい工程となります。

 

コインケース 難易度★★

片面のパーツに革絞りを施し、革の端を裁断、コバ磨き(+ニス塗り)、縫製、ホック打ちで完成です。
縫製ではできない曲線が生まれ、丸みが愛らしいデザインです。

 

レザートレイ 難易度 ★

レザートレイは型に入れて乾燥をさせるだけで完成するので、初めて挑戦する方にもおすすめです。さらにかっこよく仕上げたい方は、デザインのステッチを入れたり、革の切端をコバ塗りというニスを塗るのもおすすめです。

 

革絞り技法を使った鞄を作っている「MONTBOOKーモンブックー」とは?

 

「MONTBOOKーモンブックー」は、1949年からランドセルを作り続けている老舗ランドセルメーカー鞄工房山本が2021年に立ち上げたブランドです。「ものづくりをもっと身近に」をブランドコンセプトに掲げ、身近なようで少し遠いものづくりの世界を知ってもらうことで、「本当に良いもの」を持つこと、作ることがあなたにとってもっと身近になるように、そう願いこのブランドを立ち上げました。

 

イタリア人プロダクトデザイナーのジュリオ・イアケッティ氏と、鞄工房山本の職人歴50年鞄作りのスペシャリスト 山本一彦がタッグを組んで、商品を生み出しています。日本の高品質な職人技とイタリアのデザインを融合させてこれまで見たことのない新しい鞄を作り、ものづくりの素晴らしさをもっと世界へ広げていこうと、挑戦を続けています。

 

そして、ものづくりを身近に感じていただけるよう、ランドセルづくりの全工程が自由に見られるよう工房公開を行っています。また、ものづくりを皆様にも体験していただけるように、ワークショップも計画中です!

 

革絞り技法を使った鞄が見られる店舗

鞄工房山本 銀座店

 

鞄工房山本 梅田店

 

鞄工房山本 奈良本店

 

鞄工房山本 横浜店

 

革絞り技法を使ったアイテムを作れるワークショップ

奈良県橿原市にある私達の工房で体験していただけるワークショップを現在計画中です!詳細が決まり次第、こちらのページを更新してお知らせいたします。もしご興味があれば、ぜひメーリングリストにも登録してくださいね!

 

まとめ

革絞りは可塑性というヌメ革の性質を使った技法です。手間と時間、そして技術が必要な技法ですが、革絞りを使うことによって、縫製では出せない独特の魅力が生まれます。

ぜひご自身で革絞りのアイテムを作るのに挑戦したり、鞄工房山本の店舗に見に来てくださいね!

About Us

We are Yamamoto Bag Factory & Shop, crafting randoseru since 1949, now expanding to bags, leather accessories — and even tomatoes! Located in Nara, Japan, the birthplace of Japanese culture, we proudly open our factory to visitors. With nothing to hide, we invite you to step in, look around, and experience our craftsmanship firsthand. We hope our work brings a smile to your face.

Attractive Surroundings

Our factory is located near Asuka, Nara — a place known as the birthplace of Japan, now on its way to becoming a UNESCO World Heritage Site. Asuka is home to ancient temples, mysterious stone monuments, and stunning rural landscapes that capture Japan's timeless beauty. Just 60 minutes from both Osaka and Nara stations, it’s a journey through history and tradition worth experiencing.

Related Colums

Learn about randoseru
You can learn about Randoseru summary here.
How much leather is used for one randoseru?
You can learn about how to make randoseru from real leather.
Factory Tour
We offer an unforgettable factory tour experience that goes beyond just observing from a distance.
Learn about randoseru
You can learn about Randoseru summary here.
How much leather is used for one randoseru?
You can learn about how to make randoseru from real leather.
Factory Tour
We offer an unforgettable factory tour experience that goes beyond just observing from a distance.
1 / 3