奈良市の平城京跡は、8世紀に都が置かれた場所で、復元された朱雀門や大極殿から当時の宮殿の姿がしのばれます。西ノ京エリアには薬師寺や唐招提寺があり、いずれも世界遺産に登録された歴史ある寺院で、日本古代の宗教と文化を感じられるスポットです。
周辺環境について
鞄工房山本の工房は、「日本のはじまりの地」である奈良県橿原市の悠久の歴史と豊かな自然に包まれた場所にあります。
静かで穏やかな時間が流れる環境の中で、熟練の職人たちが一つひとつの製品を丁寧に仕上げています。
1. 橿原神宮
鞄工房山本から車で約11分(約3.8km)
日本神話の中心に登場する太陽の神・天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫である神日本磐余彦火火出見尊(かんやまといわれひこほほでみのみこと)—のちの初代天皇・神武天皇(じんむてんのう)—は、
平和で豊かな国を築くことを願い、奈良県にある畝傍山(うねびやま)の東南のふもとに橿原宮(かしはらのみや)を建てたとされています。
そして、この地で日本の初代天皇として即位したと伝えられています。
また、橿原はこの神武天皇の即位の地であると同時に、藤原京の時代(694~710)には日本初の都が整備され、「大宝律令」という初の体系的な法律が整えられた場所でもあります。
こうした歴史背景から、橿原は「日本はじまりの地」と呼ばれています。
私たち鞄工房山本のものづくりスクールでは、最初にこの橿原の歴史の中心にある橿原神宮(かしはらじんぐう)を参拝します。
格式高い本殿や、四季折々の自然に包まれた神聖な空間が、奈良の歴史と自然の魅力を体感させてくれるはずです。
この「日本はじまりの地」で、あなた自身のものづくりの物語を始めてみませんか?
2. 藤原宮跡
鞄工房山本から車で約3分(約1.0km)
藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)は、今から約1300年前に存在した藤原京(ふじわらきょう)という古代の都の中心にあった場所です。この都には、の3人の天皇が住み、政治を行っていました(西暦694年〜710年)。
当時の日本は「飛鳥時代」と呼ばれる時代で、政治や文化の中心地は奈良県南部の飛鳥地方にありました。藤原京は、その中でも初めて本格的に計画されて造られた都で、規模はのちの平城京や平安京よりも大きかったとも言われています。
現在の藤原宮跡は、広々とした緑の原野が広がる静かな場所で、当時の建物の柱の一部が朱色で復元されています。春から秋にかけては、菜の花・ハス・コスモス・キバナコスモスなど四季の花々が咲き誇り、地元の人々や観光客にとって「花の名所」として親しまれています。
参考:藤原宮跡(観光情報)
3. 飛鳥寺
鞄工房山本から車で約10分(約2.4km)
飛鳥寺は、6世紀末に仏教を大切にした政治家・蘇我馬子(そがのうまこ)によって建てられました。日本で初めて本格的に造られた仏教寺院とされています。
本堂には、飛鳥時代(7世紀ごろ)に銅でつくられた釈迦如来(しゃかにょらい)坐像が安置されています。この仏像は、1400年以上にわたって同じ場所に座り続けているといわれており、日本で最も古い仏像として、「飛鳥大仏(あすかだいぶつ)」の名で親しまれています。現在は国の重要文化財にも指定されています。
参考:飛鳥寺
4. 亀石
鞄工房山本から車で約10分(約3.0km)
亀石(かめいし)は、明日香村にある亀の形をした不思議な石像です。
花崗岩に彫られた表情はどこか微笑んでいるようで、多くの人に親しまれています。
亀石の向きが西に変わると、大和の地が泥の海に沈むという伝説が残されています。
参考:旅する飛鳥ネット【亀石】
5. 奈良県万葉文化館・酒船石・亀形石造物
鞄工房山本から車で約10分(約3.2km)
万葉文化館は、日本最古の和歌集である『万葉集(まんようしゅう)』を中心とした、古代文化を紹介する文化施設です。館内では、万葉集に詠まれた歌をもとに新しく描かれた創作日本画の展示や、万葉の時代の人々の暮らし、歌人の個性や心情などが紹介されており、展示を見ながら、楽しく万葉の世界を学ぶことができます。
また、文化館の近くには、真上から見ると亀の形にそっくりな「亀形石造物(かめがたいしぞうぶつ)」や、少し丘を登ったところにある「酒船石(さかふねいし)」もあります。
どちらもいまだに正確な用途が分かっておらず、見る人に古代のロマンを感じさせるミステリアスな石造物として知られています。
参考:なら旅ネット【奈良県立万葉文化館】、古都飛鳥保存財団 散策スポット
6. 飛鳥宮跡
鞄工房山本より車で約10分(約3.9km)
飛鳥宮跡(あすかきゅうせき)は、飛鳥時代(6世紀末~8世紀初め)に建てられた4つの宮殿が、同じ場所に重なって発見された歴史的な遺跡です。
その中のひとつ、「飛鳥板蓋宮(あすかいたぶきのみや)」は、皇極天皇(こうぎょくてんのう)の時代に使用された宮殿で、日本の政治が大きく変わるきっかけとなった出来事「乙巳の変(いっしのへん)」の舞台となりました。乙巳の変では、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と中臣鎌足(なかとみのかまたり)が手を組み、権力を握っていた蘇我入鹿(そがのいるか)を暗殺。その後、二人を中心に「大化の改新(たいかのかいしん)」と呼ばれる政治改革が始まりました。
この改革は、日本で初めて天皇を中心とした国家体制を目指して進められたもので、日本の政治制度に大きな影響を与えた出来事です。
7. 岡寺
鞄工房山本より車で約12分(約4.1km)
岡寺(おかでら)は、日本で最初の「厄除け(やくよけ)の霊場(れいじょう)」として知られる古いお寺です。山の中腹にあり、坂道をのぼっていくと、重要文化財に指定された鮮やかな朱色の「仁王門(におうもん)」が出迎えてくれます。
本尊(お寺の中心となる仏像)は、「如意輪観音坐像(にょいりんかんのんざぞう)」と呼ばれる観音さまで、弘法大師(こうぼうだいし)の作と伝えられています。この仏像は「塑像(そぞう)」といって、土で作られた仏像であり、日本で最も大きな塑像として有名です。また、「厄除け観音」としても知られています。
春には、約3,000株のシャクナゲの花が中旬から咲き誇り、桜やサツキ、秋の紅葉など、四季折々の美しい景色も楽しめます。
参考:岡寺
8. 石舞台古墳
鞄工房山本から車で約10分(約4.2km)
石舞台古墳は、日本で最大級の方墳(四角い形の古墳)です。現在は土がすべて失われており、大きな横穴式の石室が地上にそのまま露出している、非常に珍しい形をしています。特に天井部分の石は上が平らで広く、まるで舞台のように見えることから、昔から「石舞台(いしぶたい)」という名前で親しまれてきました。
使われている石の数は約30個以上。すべての石を合わせた重さはおよそ2300トンにもなります。中でも天井石は約77トンと非常に重く、7世紀初めにこれだけの石を運んで組み立てたことから、当時の土木や運搬技術の高さがよくわかります。
この古墳に埋葬された人物については、まだはっきりしていませんが、古代日本で大きな力を持っていた「蘇我馬子(そがのうまこ)」の墓ではないかと考えられています。
蘇我馬子は、後に大化の改新で滅ぼされた蘇我入鹿(そがのいるか)の祖父にあたる人物です。
9. 今井町
鞄工房山本から車で約14分(約4.2km)
今井町(いまいちょう)は、江戸時代の町並みが残る歴史的な町です。
約500棟の伝統的建物が現存し、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
商人の町として栄え、独自の防御構造を持ち、自立した自治都市でもありました。
今も当時の面影が色濃く残り、まるで時代をさかのぼったような散策が楽しめます。
参考:今井町
10. 安倍文殊院
鞄工房山本から車で約14分(約4.4km)
文殊院(もんじゅいん)は、大化元年(645年)に創建された、日本で最も古い寺院のひとつです。東大寺と関係の深い名刹で、本尊は「三人寄れば文殊の知恵」で知られる文殊菩薩です。像高約7メートル、仏師・快慶(かいけい)による日本最大の文殊菩薩像で、国宝に指定されています。
境内には弁財天、奈良時代の遣唐使・安倍仲麻呂、平安時代の陰陽師・安倍晴明がお祀りされている方位災難除けの金閣浮御堂や特別史跡の古墳、安倍晴明が天文観測をしたと伝わる展望台などがあり、人々の願いを叶える場所として、たくさんの方が訪れ、信仰を集めています。
参考:安倍文殊院
11. 高松塚古墳
鞄工房山本から車で約13分(約4.9km)
高松塚古墳(たかまつづかこふん)は、飛鳥時代の終わりごろ(7世紀末~8世紀初め)に造られた円形の古墳です。直径は約23メートル、高さは約5メートルで、2段になった構造をしています。
この古墳が広く知られるようになったのは、1972年に極彩色の壁画が発見されたことがきっかけです。
特に、西側の壁に描かれた美しい女性たちの姿(女子群像)は保存状態が良く、歴史の教科書にも紹介されるほど有名です。
誰がこの古墳に埋葬されているのかはわかっていませんが、天皇の子どもだった人、宮廷の高官、あるいは朝鮮半島から来た王族ではないかという説があります。
12. 稲渕棚田
鞄工房山本から車で約14分(約5.6km)
稲渕(いなぶち)の棚田は、平安時代から室町時代にかけて開かれた棚田で、日本の「棚田百選」にも選ばれています。約300枚の田畑が形づくる美しい農村風景は、明日香村を代表する歴史的な景観のひとつで、「重要文化的景観」にも指定されています。
秋には、畔や土手に咲く彼岸花(ひがんばな)が見事で、四季折々の自然も楽しめます。
13. キトラ古墳
鞄工房山本から車で約14分(約5.9km)
キトラ古墳(こふん)は、高松塚古墳に続いて発見された、日本で2番目の壁画古墳です。古墳内の壁には、東西南北を守る神「四神(しじん)」や十二支、天文図などの美しい絵が描かれており、1983年に発見された「玄武(げんぶ)」の壁画で広く知られるようになりました。
2000年には国の特別史跡に指定され、現在は国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区の一部として公開・保存されています。
14. 聖林寺
鞄工房山本から車で約15分(約6.1km)
聖林寺(しょうりんじ)は現在の談山神社(たんざんじんじゃ)の別院として、藤原鎌足(ふじわらのかまたり)の長男・定慧(じょうえ)によって奈良時代に建てられました。国宝に指定されている十一面観音立像(じゅういちめんかんのん りゅうぞう)は、奈良時代の彫刻の名作として知られています。また、本尊の丈六子安延命地蔵(じょうろく こやす えんめいじぞう)は江戸時代に造られたもので、安産や子授けを願う人々から長く信仰されています。境内からは三輪山(みわやま)や箸墓古墳(はしはかこふん)など、大和盆地の美しい景色を一望できます。
ヨガや写経のイベントもあります。
参考:なら旅ネット【聖林寺】
少し足を伸ばして…
談山神社
鞄工房山本から車で約20分(約9.6km)
談山神社(たんざんじんじゃ)は、飛鳥時代に日本の政治を大きく変える密談(ひそかな相談)が行われたことで知られる神社です。この神社がある多武峰(とうのみね)の山中では、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ/後の天智天皇)と中臣鎌子(なかとみのかまこ/後の藤原鎌足)が、当時の有力豪族・蘇我氏(そがし)を討つための計画を話し合ったと伝えられています。この「語り合い(談い/かたらい)」が神社の名前の由来となっており、この密談は、のちに歴史的な改革「大化の改新(たいかのかいしん)」へとつながりました。
境内には桜(さくら)やカエデ(もみじ)が多く植えられており、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉と、四季折々の美しい風景を楽しめます。その風情から、「関西の日光(にっこう)」とも称されています。
参考:談山神社、近畿日本鉄道【談山神社】
大神神社・檜原神社・狭井神社
鞄工房山本から車で約25分(約7.4km)
大神神社は、三輪山そのものを神として祀る、日本最古の神社の一つです。檜原神社は伊勢神宮の前に天照大神が祀られていた場所、狭井神社は薬水が湧くことで知られ、病気平癒を願う人々が多く訪れます。
参考:大神神社
長谷寺
鞄工房山本から車で約30分(約11.8km)
奈良の長谷寺は、7世紀に創建された日本の古刹で、徳川将軍家の支援を受けた本堂は国宝に指定されています。春には桜や牡丹、初夏にはあじさい、秋には紅葉と四季折々の景観で多くの人を魅了します。日本仏教の巡礼地・西国三十三所の第8番札所でもあります。
石上神宮
鞄工房山本から車で約35分(約14.6km)
石上神宮(いそのかみじんぐう)は、日本最古級の神社の一つで、奈良県天理市にあります。古代の武器庫とされ、刀剣などの宝物が多く伝わっています。平安時代から国家の守護神とされ、今も武運や厄除けの神として信仰を集めています。境内では放し飼いのニワトリが歩く姿も名物です。
金峯山寺
鞄工房山本から車で約48分(約21.1km)
金峯山寺(きんぷせんじ)は奈良・吉野にある修験道の総本山で、1300年以上の歴史をもちます。国宝の蔵王堂には、巨大な青い仏像「金剛蔵王大権現」が祀られ、春と秋に特別公開されることがあります。山岳信仰と自然が調和した神秘的な空間として、訪れる人々を魅了しています。
参考:金峯山寺
法隆寺
鞄工房山本から車で約50分(約22.0km)
法隆寺(ほうりゅうじ)は、奈良県にある世界最古の木造建築で、7世紀に聖徳太子によって創建されました。世界遺産にも登録されており、五重塔や金堂など歴史的な建物が今も残ります。日本仏教の原点ともいえる場所として、多くの参拝者や観光客が訪れています。
参考:法隆寺
室生寺
鞄工房山本から車で約50分(約29.5km)
室生寺(むろうじ)は奈良の山あいにある静かな古刹で、「女人高野」として女性の参拝が許された特別な寺院です。五重塔は日本最小の屋外五重塔として知られ、春のシャクナゲや秋の紅葉も美しく、多くの人が自然と仏教の調和を感じに訪れます。
参考:室生寺
平城京跡・西ノ京エリア
鞄工房山本から近鉄奈良駅まで車で約1時間(約26.7km)
奈良公園・ならまちエリア
鞄工房山本から近鉄奈良駅まで車で約1時間(約29.5km)
奈良公園は自由に歩く鹿と歴史的建造物が共存する奈良の象徴的な場所で、東大寺や興福寺など世界遺産も点在しています。隣接する「ならまち」は昔ながらの町家が残るエリアで、カフェや工芸店が並び、伝統と現代が調和する散策スポットとして人気です。
奈良県オープンファクトリーマップでも周辺情報をご覧いただけます。